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第1回「接着適用技術者養成講座」

第1回「接着適用技術者養成講座」開催のご案内
                                    (一社)日本接着学会 構造接着研究会
                                            研究会長 佐藤千明
                                             講座長 原賀康介
「接着適用技術者養成講座」について
 各種の機器製造産業での接着接合の適用拡大に伴い、接着に要求される機能・特性は高度化し、信頼性や品質への要求も厳しくなっています。しかし、接着は完成後に接着性能の検査が困難で「特殊工程」に分類される技術であることと、接着接合に詳しい技術者を擁している機器製造企業は少ないため、接着接合に関する品質不具合は増加しています。このような状況下において、接着品質担保のための技術者の養成が産業界から要求されています。そこで、機器製造分野で接着技術に関わる技術者を対象として、「接着適用技術者養成講座」を開催することとなりました。

 本講座では、接着品質の向上と安定化に必要な要素技術(材料、強度・構造設計、接着工程、検査・品質管理など)とそれらの関連性について学び、製品の開発・設計・製造・品質業務に必要な知識を習得していただくことを目的としています。
 なお、接着や化学、力学、統計などに詳しくない技術者にも理解しやすいように、理論に偏らず実践的な内容と考え方を説明します。

第1回「接着適用技術者養成講座」
カリキュラム:接着接合を用いた部品や製品の信頼性・品質は、設計の良し悪しにかかっています。そこで、高信頼性・高品質の接着接合を行うために、接着設計技術を構成する要素技術別に必要知識を解説します。

1日目(1/26) 東京工業大学
第1章 接着の材料設計(若林氏)
1.接着の基礎
1.1 接着・接着剤とは・位置づけは
1.2 接着剤の長所, 短所
1.3 接着剤の分類
(1)主成分による分類
(2)接着強さによる分類と接着剤の特性
(3)接着剤のコンセプトによる分類
(4)機能性接着剤の種類
(5)短時間接着剤 
2.接着のメカニズム
2.1 接着理論の分解図
2.2 ぬれと接触角
2.3 接着の仕事
2.4 溶解度パラメータとは
2.5 接着界面の強さ
2.6 金属結合と水素結合
2.7 接着剤と被着材面の分子同士の結合
2.8 二次結合(ファン・デル・ワールス力)とは
2.9 力学的な接着効果(アンカー効果)
3.正しい接着剤の選び方
3.1 接着剤選定の基準(ルール)
3.2 被着材----接着される材料は何か・金属・プラスチック・ゴム・ガラス&セラミックス・木材など 
3.3 接着剤に望ましい性質は何か
3.4 接着剤の使用方法は
3.5 法規制を知る
3.6 接着剤選定のためのチェックリスト
3.7 接着剤の選定方法
3.8 被着材からみた接着剤選定の早見表
4.被着材の性質を知る
4.1 金属の性質を知る
4.2 ゴム(エラストマー)の性質を知る
4.3 プラスチックの性質を知る
4.4 ガラス・セラミックスの性質を知る
4.5 木材の性質を知る 
5.接着剤・粘着剤・シーリング材
5.1 接着剤とは、粘着剤とは、シーリング材とは
5.2 接着剤の構成成分
5.3 接着剤を構成する主成分
6.被着材料の表面処理
6.1 表面処理の目的
6.2 被着材表面の異物
6.3 表面処理の工法
6.4 金属の表面処理
6.5 プラスチックの表面処理
6.6 プライマーによる表面処理
6.7 ゴムの表面処理
6.8 表面処理効果の判定・モデルによる接着試験・接触角の測定・ダイン液による判定
7.接着剤に関わる法規制
7.1 接着剤に適用される法規制の分類
7.2 消費者の保護に関する法令
7.3 化学物質の安全対策に関する法令
7.4 環境保全に関する法令
7.5 建築基準法
7.6 GHS
7.7 大気汚染防止法
7.8 欧州の化学品規制(REACH規制)

2日目(1/27) 東京工業大学
第2章 接着接合の特徴・機能・効果と適用事例、接着の特異性と課題(原賀氏)
1.接着接合の特徴・機能と得られる効果
2.接着の欠点・課題
3.接着接合の適用事例(目的、効果)
4.接着接合の特異性と課題
4.1 接着接合は汎用的に適用可能か?
4.2 接着の課題
5.接着接合と他の接合方法の比較

第3章 接着設計技術、接着管理技術と高品質接着達成のための目標値(原賀氏)
1.接着設計技術と接着管理技術
1.1 接着設計技術と接着管理技術とは
1.2 接着設計技術の各要素技術
1.3 接着管理技術の各要素技術
1.4 コンカレント・エンジニアリングの実践
1.5 自社で接着を行わず、接着作業を外注する場合
1.6 接着適用技術者に必要な知識とセンス
2.信頼性・品質を担保するための接着の作り込みのための目標値
2.1 高品質接着とは
2.2 高品質接着達成のための開発段階での作り込みの目標値
2.3 接着のアキレス腱(脆弱箇所)

第4章 接着部品の構造設計(原賀氏)
1.接着部品の構造設計の基本理念
2.接着部の構造設計時の考慮点
3.接着耐久性を向上させるための考慮点
4.構造設計時のチェック項目

3日目(2/9) 工学院大学
第5章 接着部の力学(佐藤氏)
1.接着部に加わる力の種類
2.接着部の形状
3.接着強度の測定方法、試験装置
4.測定結果に影響する諸因子
5.接着部の応力解析
6.非破壊検査

第6章 内部応力(原賀氏)
1.内部応力で生じる不具合
2.内部応力の種類と発生メカニズム
2.1 硬化収縮応力-接着剤硬化時の体積収縮-
2.2 加熱硬化後の冷却による熱収縮応力
2.3 使用中の温度変化による熱応力
2.4 吸水膨潤応力
3.応力緩和
3.1 粘弾性
3.2 粘弾性による応力緩和のメカニズム
4.内部応力に影響する因子
4.1 接着剤の物性(硬化後の硬さ、収縮率)
4.2 部品の厚さ、剛性
4.3 接着部の形状
4.4 接着剤の硬化速度の影響
4.5 室温硬化後の後硬化の影響
4.6 ヒートサイクルによる内部応力の変化
4.7 厚物の加熱硬化における温度勾配の影響
5.硬化過程における収縮率、弾性率、応力の求め方
5.1 体積収縮の経時変化の測定法
5.2 弾性率の経時変化(液体→固体)の測定法
5.3 硬化過程における硬化収縮率と弾性率の経時変化からの内部応力の変化の求め方
6.内部応力の低減策

第7章 接着部の必要強度とCv値の設計法-原賀式『Cv 接着設計法 』(原賀氏)
1.原賀式『Cv接着設計法』とは
2.原賀式『Cv接着設計法』の構成要素と考え方
2.1 原賀式 『Cv接着設計法』 の構成要素
2.2 接着強度の分布の形
2.3 接着部に加わる力と発生不良率
2.4 許容不良率 F(x)
2.5 品質(不良率とばらつきの程度)を表す指数、工程能力指数CpL
2.6 「ばらつきの大きさ」を表す指標「変動係数Cv」と「ばらつき係数d」
2.7 信頼性指数R,許容不良率F(x),ばらつき係数d,変動係数Cvの関係
2.8 接着強度を破断強度で考えてはいけない(内部破壊強度)
2.9 劣化すると接着強度の低下とばらつきの増大が起こる
2.10 原賀式『Cv接着設計法』の構成要素と考え方のまとめ
3.原賀式『Cv接着設計法 』における設計式
3.1 高品質接着のための必要強度と変動係数を簡易に見積る設計式
3.2 設計式の誘導
3.3 原賀式『Cv接着設計法』による見積りの計算例
4.まとめ

4日目(2/10) 工学院大学
第8章 接着の耐久性(原賀氏)
第8・1章 劣化の要因とメカニズム、耐久性評価のポイント
1.劣化の要因とメカニズム
1.1 接着接合物の劣化箇所
1.2 接着接合物に劣化を生じさせる外的要因
1.3 劣化のメカニズム
2.耐久性評価の落とし穴
2.1 水分劣化における接着部の形状・寸法の影響
2.2 細長い接着部における幅の影響
2.3 吸水後の乾燥による接着強度の回復(乾燥可逆性)
2.4 クリープ耐久性に及ぼす水分の影響-応力と水分の複合-
3.耐久性評価試験の目的と種類

第8・2章 接着耐久性の長期寿命予測法
1.寿命予測の鉄則
2.長期熱劣化の予測法
2.1 アレニウス法
2.2 アレニウス法による熱劣化の予測例
3.長期水分劣化の予測法
3.1 アレニウス法による推定
3.2 吸水率分布からの耐水性の予測法
3.3 飽和吸水率および拡散係数の求め方
4.長期屋外暴露劣化の予測法
5.クリープ耐久性の予測法
5.1 応力負荷装置
5.2 長期クリープ強度の予測方法
6.疲労耐久性の予測法

第9章 複合接着接合法(原賀氏)
1.複合接着接合法とは
2.代表的な複合接着接合法
2.1 接着剤とスポット溶接の複合接合(ウェルドボンディング)
2.2 接着剤とリベットの複合接合(リベットボンディング:RB)
2.3 その他の複合接着接合法
3.なぜ接着接合だけでやらないのか?-接着剤と他の接合法の役割・機能-
3.1 接着剤の役割・機能
3.2 リベットなどの他の接合法の役割・機能
4.複合接着接合法の諸特性
4.1 各種接合法の強度の比較
4.2 接着強度のばらつきの低減
4.3 薄板でのはく離接着強度の向上
4.4 破断に対する冗長性の向上
4.5 接着強度の温度依存性の低減(高温接着強度の向上)
4.6 疲労特性の向上
4.7 接着の耐クリープ性の向上
4.8 応力負荷状態での接着の耐湿性の向上
4.9 剛性、耐震性の向上
4.10 工程合理化、コストダウン(金属筐体の例)

第10章 接着工程における留意点と、工程設計、設備設計への反映(原賀氏)
1.接着の工程
2.接着工程における留意点 
2.1 部品の素材
2.2 素材の部品加工(形状形成)
2.3 部品の二次加工
2.4 接着の前工程
2.5 接着工程
2.6 接着の後工程
2.7 接着の検査、保管、保護・梱包
3.特殊作業工程における自動化と手作業の棲み分け
4.トラブル時の停止-工程の連続性を考慮する-
5.工程設計、設備設計への反映

第11章 接着の品質設計、品質管理(原賀氏)
1.接着の特異性を認識した上での品質設計・品質管理
1.1 接着の特異性
1.2 特殊工程技術における品質設計
1.3 特殊工程技術における品質管理
1.4 接着不良が発生した時のチェックポイント
2.耐用年数経過後の安全率の尤度の定量化法
2.1 この評価法の適用の目的と前提条件
2.2 接着強度の経年変化の概念
2.3 耐用年数経過後の安全率の尤度の算出法
2.4 耐用年数経過後の安全率の算出事例
3.トラブル品の不良率の推定事例
3.1 トラブルの状況
3.2 原因と最低強度の推定
3.3 耐用年数までの発生不良率の推定
3.4 対策と対策品の信頼性の推定

詳細:http://www.struct-adhesion.org/trainingcourse/curriculum/

受講対象者
①各種機器の構造設計や組立に接着を用いる設計・生産・品質関係技術者
②接着関連機器・設備メーカーや接着関連材料メーカーの技術者

定員 60名

受講料(消費税別)
①構造接着研究会の既法人会員は1名45,000円、2人目からは1名90,000円
②構造接着研究会非会員で日本接着学会法人会員は、1名60,000円、2人目からは1名90,000円
③①②以外の場合は、1名90,000円
※日本接着学会法人会員に配布される「催し物特別優待券」は使用できません。

※②③の場合は、受講者の所属企業は、継続的に最新の接着技術*)を習得いただくために、原則として、受講の翌年度から構造接着研究会の法人会員となっていただきます(翌年度の法人会費は無料とします)。
翌々年度の会員継続については、翌年度末頃に確認させていただきます。

*)構造接着研究会法人会員は、年4回の講演会、年2回の見学会、年1回のシンポジウムに無料で参加できます(無料参加人数制限:講演会、見学会は制限なし。シンポジウムは1名)。

<参考>構造接着研究会法人会員の年会費
日本接着学会会員の場合 :60,000円(非課税)
日本接着学会非会員の場合:90,000円(非課税)

受講申込み方法
1、下記より受講申込書をダウンロードの上、E-mailでお送り下さい。
※できるだけ企業、事業所、部署単位などで取り纏めていただくようお願いします。取り纏め困難な場合は、個人単位での申込みでも結構です。
「http://www.struct-adhesion.org/trainingcourse/」より「養成講座のお申し込みはこの申込用紙」を記載下さい。
事務局E-mail : jimu@struct-adhesion.sakura.ne.jp
2、申込み締切日
2017年1月13日(金)
*ただし、定員になり次第締め切らせていただきます。
3、受講料のお支払い方法
申込書受付後、請求書をお送りします。指定口座にお振り込みください。
4、履修証明書
全カリキュラムを受講された場合は、履修証明書を発行します。

日本接着学会 構造接着委員会
〒169-0073 東京都新宿区百人町1-20-3 バラードハイム703
TEL:03-3371-5307  FAX:03-3371-5185
E-mail : jimu@struct-adhesion.sakura.ne.jp

日 時 2017年1月26日(木)、27日(金) 10:00~17:00
2017年2月 9日(木)、10日(金) 10:00~17:00 
会 場 第1回「接着適用技術者養成講座」
1日目~2日目:東京工業大学すずかけ台キャンパス 大学会館2階集会室1
3日目~4日目:工学院大学新宿キャンパス

1日目~2日目
前半 第1章 接着の材料設計
後半 第2章 接着接合の特徴・機能・効果と適用事例、接着の特異性と課題
   第3章 接着設計技術、接着管理技術と高品質接着達成のための目標値
   第4章 接着部品の構造設計

3日目~4日目
前半 第5章 接着部の力学
   第6章 内部応力
   第7章 接着部の必要強度とCv値の設計法-原賀式『Cv 接着設計法 』
後半 第8章 接着の耐久性
   第9章 複合接着接合法
  第10章 接着工程における留意点と、工程設計、設備設計への反映
  第11章 接着の品質設計、品質管理

セミナー情報