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産学協同第6期参加申請(2019年4月~)

産学協同研究第6期参加募集案内
主催 一般社団法人日本接着学会 粘着研究会
 粘着研究会は日本接着学会の分科会であり、法人会員57社、個人会員35名の規模の研究会で、年6回の例会と記念セミナーの開催、産学協同研究と国際交流の活動、資料集の発刊などを行っています。
 本研究会は事業のひとつである産学協同研究において、これまで5期延べ10年間、アクリル系粘着剤の化学構造、表面及び界面層の解析、粘着製品の評価方法等をテーマとして研究活動し、産業界からはこれらの研究テーマのさらなる研究が要望されています。第6期には、これまでの関連した研究テーマを継続および新規に設定し、そのテーマについて協同研究をして頂ける企業を募集致します。

1.研究テーマ(詳細はⅠ~Ⅳ参照)
1G『粘着力(タックを含む)の発現機構における材料特性と界面特性の関係』(界面化学)
東京工業大学 物質理工学院 扇澤 敏明 先生
2G『物理的アプローチに基づく粘着剤の糸引き挙動の理解とタック』
早稲田大学 理工学術院先進理工学部 物理学科 山崎 義弘 先生
北海道大学 工学研究院 機械宇宙工学部門 高橋 航圭 先生
3G『粘着性高分子/被着体界面の動的ぬれ特性と初期粘着物性の相関性』(界面物理)
岐阜大学大学院 自然科学技術研究科 高橋 紳矢 先生
4G『粘着特性の評価と試験・計測・分析結果の信頼性』
明治大学理工学部機械工学科 宮城 善一 先生
2、応募資格:粘着研究会法人会員
3.募集人員:法人企業(何社でも可)
4.応募締切:2018年11月30日(金)
社名、所在地、参加者氏名、所属部課名、TEL E-mail、参加グループ名、をご記入の上、
下記 E-mail アドレスまでご送信下さい。
psa@adhesion-psa.sakura.ne.jp
5.研究期間:2019年4月~2021年3月までの2年間
6.学会発表:粘着研究会内での発表及び報告書提出後、一般の学会などでの発表は認める。
7.問い合わせ:
   〒113-8657 東京都文京区弥生1-1-1  
東京大学大学院農学生命科学研究科 生物材料科学専攻 生物素材科学研究室内粘着研究会
TEL 03-5841-5241 psa@adhesion-psa.sakura.ne.jp

日 時 1G:「粘着力(タックを含む)の発現機構における材料特性と界面特性の関係」
研究主幹:東京工業大学 物質理工学院 扇澤 敏明 先生
目  的: どのような特性を有する物質が"タック(初期粘着力)"を発生し、粘着剤としてふさわしいかについての指針を得るために、粘着剤の初期変形機構と材料特性および表面・界面特性・挙動との関係を明らかにする。つまり、“べたつき”発現の本質を探るための一助となる研究を行う。さらに、粘着付与剤(タッキファイヤー)の役割についても、明らかにしたい。
研究方法:
タックの発生機構
粘着剤の主成分であるゴム状物質において、初期粘着力(タック)が発生する機構を探るため、ゴムの特性(表面特性、粘弾性など)と被着体物性(表面特性など)、そして、それらの界面特性、さらには、粘着に関連する現象(界面形成(メニスカスの形成など)挙動)との関連性を探る。具体的には、性質の異なる各種ゴム材料について、以下のことを行う。
・ゴム状物質の表面特性、粘弾性(運動性)の測定
・ボールタックなどによる初期粘着力の測定
・各種プローブを用いて原子間力顕微鏡(AFM)によるフォースカーブ測定などから粘着関連特性の評価。また、ゴム状物質に被着体を近づけた場合の初期変形を観察
・上記のデータを基に表面・界面特性と粘弾性特性との関連性の明確化
・モデルの構築により、“べたつき”の本質を探る
タッキファイヤーの役割
 なぜゴム状分子にタッキファイヤーを加えると、“べたつき”が増すのかを明らかにしたい。
 具体的には、以下のことを行う。
 ・ゴム+タッキファイヤー混合系における表面・界面特性、粘弾性(運動性)の測定
 ・タックの発生機構と同様の測定に加えて、タッキファイヤーの偏析の測定
 ・タッキファイヤーの“べたつき”増加効果の解明
主な研究場所:東京工業大学物質理工学院(大岡山)、測定・評価項目によっては各参加企業の該当箇所

2G「物理的アプローチに基づく粘着剤の糸引き挙動の理解とタック」
研究主幹:早稲田大学 理工学術院先進理工学部 物理学科 山崎 義弘 先生
:北海道大学 工学研究院 機械宇宙工学部門 高橋 航圭 先生
目  的:粘着剤の糸引きは剥離という操作に対する粘着剤の直接的な応答であり、糸引き挙動を理解することは剥離強さの要因を特定する上でも重要である。本研究では、テープ剥離の物理的条件(粘着剤の弾性率・厚さ、剥離速度・角度など)に着目して、糸引き挙動の動画観察・画像解析を積極的に取り入れることによって、糸引き挙動と剥離強さに関する一般的な傾向・特徴の抽出を目指す。
研究方法:対象にする粘着剤の系を選定し、粘着テープ試料を作成する。そして、テープ剥離を行い、剥離時における粘着剤の糸引き挙動を観察し、剥離強さの測定を行う。装置としては、
(1) 粘着・皮膜剥離解析装置(協和界面科学・VPA)
(2) オートグラフ(島津・AGI-S)
(3) 顕微鏡(実体・位相差)
(4) 動画撮影(高速度カメラ)・編集環境
などを用いる。特に、μm以上の大きなスケールでの現象に着目し、糸引きの形態について画像解析を行う。糸引き挙動は粘着剤の変形による形態形成であり、パターン形成の物理、非線形動力学、スケーリング、ソフトマターの物理学に基づいた考察により、系の詳細に依らず成立するような関係式の導出を目指すことが物理的アプローチであると考えている。その上で系の違いを議論したい。
主な研究場所:早稲田大学西早稲田キャンパス(東京都新宿区大久保3-4-1)

3G:「粘着性高分子/被着体界面の動的ぬれ特性と初期粘着物性の相関性」
研究主幹:岐阜大学 大学院 自然科学技術研究科 高橋 紳矢 先生
(役割: 研究統括及び高分子の界面化学特性(主にぬれ性)の測定・評価)
目  的:これまでの産学協同研究において、アルキル鎖長の異なるアクリル系粘着剤の表面物性を主に界面化学的見地から評価した結果、非常に低いTgと態変化のないバルク物性に起因した特徴的なぬれ性を示すことが分かってきた。一方、初期粘着力(主にタック)は粘着剤の被着体との界面におけるぬれ拡がり性と系の凝集力から生じる物理変形の二つの因子にほぼ支配されると考えられるが、これらの寄与状況や切り分けを適切に評価するには至っていない。上記を鑑み、引き続き、Ⅵ期は粘着性を有する高分子/被着体界面における動的なぬれ挙動が及ぼす初期粘着力への作用詳細と相関性について検討したい。
研究方法:【動的ぬれ性解析による粘着性界面の評価】 粘着性高分子及びその架橋体、またはタッキファイアーを含有した粘着剤の実組成を試料として合成または調製し、種々の動的ぬれ性解析や補完のクロスチェック解析を行う。この結果を基に以下の粘着性に関わる界面とバルクの相関性を決定する。例えば、非常に疎水性の強いセグメントを導入した粘着剤の接触角のヒステリシスが通常組成の粘着剤のそれと同様に大きな差異を生じるのか(粘着剤成分の配向運動性、親水-疎水スイッチング性を攪乱する)。ある程度ブロック性(規則性)の高い粘着剤の詳細な動的ぬれ性解析、タッキファイアーの相溶性(偏析度)と動的ぬれとの関係性を評価する(付与剤の本質的機能を界面化学的見地から明らかにしたい)。
【初期接着を支配する因子の評価・分類】 粘着性高分子の粘弾性、熱特性などの基本物性を測定・評価しつつ、初期接着過程を短時間接着評価法(各種タック測定)と微小領域の(マイクロ)タックをナノインデンターやSPMにより解析し、接着強さに対する動力学因子(糸曳きのような物理的接着力発現因子も含む)が寄与程度を決定する。引き剥がし粘着力や保持力から、緩和平衡時を仮定した凝集力の大きさも上記の知見を補完するために評価する。
主な研究場所:岐阜大学工学部 化学・生命工学科(岐阜市柳戸1-1)及び同大学機器分析センター
測定・評価項目によっては各参加企業の該当箇所
    ※研究打合せ場所も上記とするが、研究者の利便性から参加企業の会議室等をお借りする場合もある。

4G:「粘着特性の評価と試験・計測・分析結果の信頼性」
研究主幹:明治大学 理工学部機械工学科 宮城 善一 先生
目  的: 前期まで、評価グループでは「曲面接着性の評価」、「多層粘着剤の粘弾性評価」、「粘着剤の寿命推定(短長期の粘着特性)評価法」など、特に粘着特性(濡れ性、粘弾性特性、剥離力などの機械的特性)の信頼性評価に関する協同研究を実施してきた。その間、参加者より粘着製品の実用上の特性評価法と結果の解釈に関する課題が提示され、粘着の化学・物理特性および機械的特性の基礎的な現象解析の必要性が指摘された。
評価グループのこれまでの期の活動において、評価法の役割、位置付を明確にするために評価マップを作製したことは大きな成果の一つである。今期では、現在使用されている試験・分析・評価方法を再度具体的に取り上げ、評価マップを再構成する。この結果を踏まえて、粘着特性の評価のための試験・計測・分析結果の信頼性に関する課題を実用特性との関係を議論しつつ具体的な研究テーマを実施する。
研究方法: 前期までの研究結果を再度考察し評価マップの見直しをする。具体的なテーマは、参加企業からの課題の提示を受けて、共通で実施可能な研究課題を決める。研究を進めるに際に多面的な特性の議論が必要となるので、参加企業には、グループの共通試料を使用して、試験、計測、分析の実施をお願いする。
主な研究場所:明治大学生田キャンパス、駿河台キャンパス
会 場

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