接着界面科学研究会
接着界面科学研究会PartⅨ第5回例会 開催案内
- 日時
- 2025年8月1日(金) 13:00~17:00
- 会場
- オンライン開催(ZOOM)
※講師等の都合によりに変更になることがございます。
主題:接着現象における計算科学
接着現象は、原子・分子スケールの相互作用から、マクロな構造や力学応答に至るまで、階層的かつ多面的な理解が求められる複雑な現象です。本研究会では、第一原理計算、分子動力学、有限要素法に加え、粗視化モデルや機械学習といった最先端の計算科学的手法を駆使して、接着界面の理解や材料設計に取り組む最新の研究を紹介します。異なるスケールを橋渡しする理論的アプローチの可能性と課題を共有し、今後の発展を展望する場にしたいと考えています。計算科学の視点から接着をより深く探求したい多くの皆様のご参加を心よりお待ちしております。
プログラム
13:00-13:05 はじめに
13:05-14:00
「第一原理計算による接着界面の理論解析」
辻 雄太氏(九大総理工)
本講演では、第一原理計算を用いた接着界面の理論解析について紹介する。エポキシ樹脂と金属表面(銅・酸化銅・クロム酸化物など)との接着機構や破壊挙動を、分子レベルでの相互作用(分散力、水素結合、配位結合など)に着目して解析した結果を示す。接着破壊と凝集破壊の区別や官能基・骨格構造による接着力の差異、実験との比較を通して、材料設計への指針を議論する。
14:00-14:55
「接着現象に対する分子動力学シミュレーションの利活用」
川越 吉晃氏(東大院工)
14:55-15:05 休憩
15:05-16:00
「接着界面の有限要素法によるマクロスケール解析― ナノ粒子分散によるエポキシ樹脂の強靭化機構の解明 ―」 小林 卓哉氏(メカニカルデザイン)
シリカナノ粒子によるエポキシ樹脂の強靭化機構の解明を、TEM観察、MD解析、およびFEMによる破壊力学解析の組み合わせによって進めている。単一のナノ粒子によるクラックアレストは未改質エポキシのG値を数倍向上させ、このクラックアレストの持続的な発生が、粒子界面のはく離と母材の大規模な塑性変形を促進し、強靭化がもたらされることを明らかにした。JSTおよび九州大学主導によるCREAプロジェクトの成果である。
16:00-16:55
「粗視化シミュレーションと機械学習の連携による高分子材料設計」
青柳 岳司氏(旭化成)
粗視化分子動力学シミュレーションにより、様々なミクロ相分離構造を持つ熱可塑性エラストマーの応力-ひずみ特性を予測した。さらに、得られたブロック構造と力学特性の関係を学習したニューラルネットワークを用いて、任意の特性を持つ高分子構造設計を行った事例を紹介する。加えて熱可塑性エラストマーをベースとした粘接着挙動において、タッキファイアの効果に関する検討も紹介したい。
16:55-17:00 おわりに
注意点:本例会で使用される配信動画は著作物であり、録音・録画を禁止いたします。
講師、その他にやむを得ない事情がおきた場合はプログラムに一部変更があるかも
知れませんので、予めお含みおき下さい。
申込締切日 : 2025年7月25日(金)
お申し込み方法
1.第5回例会に参加の場合は、
下記「 参加申し込みはこちらから」よりお申し込み下さい。
受付後、受付完了のメールが配信されます。オンライン参加のURL等は別途メールにて
ご連絡させていただきます。
参加申し込みはこちらから
2.今期のご入会が未だの場合は、先ず「接着界面科学研究会PartⅨ後期ご入会」のご登録を
お願いいたします。
また、特別優待券をご利用の場合は、申込後に催し物特別優待券をご郵送下さい。
PartⅨ後期入会申込はこちらから
連 絡 先
一般社団法人日本接着学会 接着界面科学研究会宛
〒556-0011 大阪市浪速区難波中3丁目9番地1(難波ビルディング)
TEL:06-6634-8866 FAX: 06-6634-8867 E-mail: info-hnb@adhesion.or.jp