東支部

第274回・第275回 関東支部月例講演会

日時
第274回 2022年12月16日(金) 13:00-17:20(終了しました)
第275回 2023年2月17日(金)13:00-17:10
会場
オンライン開催(Zoom)
当日の詳細は申込者へ別途メールにてご連絡します。
日本接着学会関東支部月例講演会は、気軽に参加し自由な雰囲気の中で接着の基礎から応用まで幅広く討論できる場を提供する事を目的としています。今期の月例講演会については、前期と後期に分け、前期を環境対応材料紹介、後期を社会の一員たる我々が目指すべき環境対応への取組みとしてサーキュラ―エコノミー概論及び各社の事例紹介とし、下記の通り開催致します。会員の皆様におかれましては,お忙しい時期かと存じますが、是非ご参加頂きますようお願い申し上げます。
主催:日本接着学会関東支部
協賛:機能性フィルム研究会
 

■第275回 プログラム

13:00-13:05 開会挨拶・事務連絡
13:05-14:05 東京大学 未来ビジョン研究センター 
総括プロジェクト機構「プラチナ社会」総括寄附講座(代表・兼務)
大学院工学系研究科システム工学専攻(兼担)
菊池 康紀 氏
基調講演「先制的なライフサイクル思考に基づく今後のプロセス改善 」
カーボンニュートラルへ向かう社会において、資源の転換とプロセスの改善が必須となってきている。本講演では、ライフサイクルアセスメント(LCA)の基礎的な考え方であるライフサイクル思考に基づき、先制的に、プロセスを改善するための方法論と事例を紹介する。脱化石資源化の中で考えるべき評価の観点を共有し、材料やエネルギーの選択から、情報の発信、循環経済を前提とした社会経済における価値の考え方について、議論する。
14:05-16:35 各企業取組み事例紹介(学会会員企業5社 各30分)
コニシ株式会社 浦和研究所 研究開発第4部 主任研究員 伊藤 祐介 氏
 「サステナビリティに関する取組み事例の紹介」
 持続可能な社会の実現に寄与する接着剤や補修材、工法等の取組み事例を紹介する。その中でも、建築物の保全・ 
 長寿命化に貢献する工法として、既存タイルの意匠を活かしたままタイル外壁の剥落を防止することのできる「ボ
 ンドアクアバインド工法」を開発したので紹介する。


綜研化学株式会社 IR・広報室 室長 和田 裕子 氏
 「当社事業における環境負荷物質低減への取り組み」
 綜研化学は主にアクリル系粘着剤の製造販売をおこなっています。本講演では、汚染・有害物質など環境負荷物
 質を使用する化学メーカーとして、環境対応への転換と目指すべき姿、課題への取り組みについてお話します。


リンテック株式会社 技術・開発室 楠田 光陽 氏
 「環境配慮ラベルへの取り組み」
 当社では、近年の環境意識の高まりを受けて環境配慮ラベル素材を多数ラインアップしている。
 今回、耐水紙を使用したプラスチック代替ラベル、バイオマス素材を活用した粘着ラベルなど環境配慮製品の粘
 着性能について紹介する。
 

日本ゼオン株式会社 カーボンニュートラル研究開発推進室 谷地 義秀 氏
「日本ゼオンのカーボンニュートラルに向けた取り組み」
 日本ゼオンは石油資源から、合成ゴム・樹脂など素材を製造して社会に貢献してきました。全社戦略として、
 カーボンニュートラルとサーキュラーエコノミーを実現するモノづくりへの転換の推進を掲げ、様々な取り組み
 を行っております。その一例をご紹介させていただきます。


株式会社スリーボンド 研究開発本部 太田 総一 氏
「スリーボンドの商品開発を通じたカーボンニュートラルへの取り組み」
 スリーボンドでは様々な接着剤を取り扱っておりますが、その多くは硬化時にエネルギー(加熱等)が必要で
 あったり、接着剤自体も石油由来の原材料で構成されていることから、カーボンニュートラルに寄与できる接着
 剤の開発が急務となっております。今回は弊社の環境に対する取り組みの中から①硬化時に熱エネルギーを必要
 としない二液硬化型の接着剤 ②バイオマス由来の原料を使用した接着剤 についてご紹介いたします。
16:35-17:05 関東支部 支部長 工学院大学 教授 小林 元康 氏
「接着における環境対応のこれから」(上記講演企業と聴講者による意見交換)
17:05-17:10 閉会挨拶


■第274回 プログラム(12月16日に開催しました)

13:00-13:05 開会の挨拶
13:05-14:05 環境・バイオ・プラスチックリサーチ 代表 位地 正年 氏
「セルロースや藻類有価物を利用したバイオマスプラスチックの開発」
バイオプラスチック全体の生産・利用の動向を述べ、そして、これまで開発と実用化を進めてきた、非食用の植物資源を使った高機能なバイオマスプラスチックについて解説する。木材等の主成分のセルロースに天然長鎖成分を付加したセルロース系バイオマスプラスチックとその省エネルギーの製造プロセス、および、漆ブラック調の高装飾化について説明する。さらに、藻類から回収した多糖類と長鎖成分から合成した藻類バイオマスプラスチックとCO2排出量ゼロを目指した、培養から合成までの一環生産プロセスについて述べる。
14:05-15:05 京都大学 地球環境学堂・学舎 地球親和技術学廊 環境調和型産業論分野 准教授
田中 周平 氏
「マイクロプラスチック問題の現況と最新の研究状況」
プラスチックごみがどこから来て、どれくらいの期間で流れ着いて、この後、 どのような大きさでどこに行くのか分かっている人はいません。小さくなったプラスチック片は魚などの生物に取り込まれ、さらに小さくなったプラスチックは大気にも拡散していることが分かってきました。私たちの生活を便利にしてきたプラスチックを適切に管理しなかった結果、いろいろな生物に影響を与え、その影響は私たち人間にも及ぶかもしれません。8年間続けてきた研究の成果の一部を分かりやすくご紹介したいと思います。
15:05-15:15 休憩
15:15-16:15 群馬大学 分子科学部門 准教授 橘 熊野 氏
「フラン誘導体を原料とするバイオベース材料の開発」
非可食バイオマス資源であるヘミセルロースとセルロースから製造されるフラン誘導体が注目されている。近年、フラン誘導体をバイオ燃料、汎用高分子のモノマー、および新規高分子に利用する研究が飛躍的に発展してきた。本講演では、19世紀のフラン誘導体発見から20世紀初頭の汎用プラスチック原料への利用、そして、現在のバイオベース材料への展開を解説し、その将来展望を述べる。
16:15-17:15 国立研究開発法人産業技術総合研究所 バイオメディカル研究部門 上席主任研究員
芝上 基成 氏
「ミドリムシ由来多糖(パラミロン)を出発原料とする粘着剤」
微細藻類の一種であるミドリムシは、その細胞内にパラミロンと呼ばれる分子量20万程度の直鎖状の多糖を多量に蓄積することが知られている。本講演では、パラミロンに長鎖脂肪酸を側鎖として付加させることにより得られる、粘着性のパラミロンアシレートについて紹介する。特に、天然由来の長鎖脂肪酸を側鎖として選択した場合、そのパラミロンアシレートは高天然成分率を特徴とする粘着剤として位置付けられる。
17:15-17:20 閉会挨拶

































■参加費(消費税込み)

両日参加:一般会員*10,000円 学生会員3,000円  一般非会員15,000円 学生非会員5,000円
1日参加:一般会員*  6,000円 学生会員1,500円  一般非会員 9,000円 学生非会員3,000円
*正会員および法人会員企業に所属されている方
 

■入金方法

銀行振り込み(手数料はご負担ください)
 

■申込方法

以下のフォームからお申し込みください。
第274回・第275回 関東支部月例講演会 申込フォーム
 

■申込締切

第274回のみ、及び第274回と第275回両日参加:2022年12月9日(金)17:00まで
第275回のみ参加:2023年2月10日(金)17:00まで
 

■問い合わせ先

一般社団法人日本接着学会 関東支部事務局
jimu@adhesion-kantou.sakura.ne.jp    TEL:  045-479-8855

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